2016年1月31日日曜日

1217 老猫と腎臓病(腎不全)4 皮下点滴その1

2016年1月6日から始まった腎不全治療の皮下点滴を自分で始めたのが1月10日でした。
正式には「皮下輸液」と言うのですが、通っている病院では「点滴」「皮下点滴」で通っているのでこの文言でいきます。


執筆現在で自宅で点滴を始めて約3週間になりましたが、まだ慣れないですし、コツもつかみ切れていないです。
今回は、私が動物病院から指示された皮下点滴の分量や器具についてお伝えします。
点滴液はテルモの「ソルラクト輸液」。え〜、人間用と同じものなのかしら?特に動物用とは書いてないですね。
この250mlが1日分です。何回かに分けて入れてもいいと言われましたが、さすがに何度も猫を捕まえて針を刺すのは無理なので、1回で行っています。
ネットなどを見ると猫の体重により50mlから100mlとあったので、「多すぎじゃない?」と思ったのですが、行きつけの病院ではこれがデフォのようで、他の猫や小型犬もこの分量を入れられていました(受付の窓からちらりと見えるのです)。
上の写真が点滴セット一式です。ほとんど透明なので撮影のためふきんの上に置きました。人間の点滴と同じですね。私も家族も入院経験が多いので見慣れた器具ですが、自分でやるとなると話が違ってきます。左上にあるのが針です。
この他に消毒用アルコールを浸した脱脂綿があります。
使用する針は、素人が扱いやすいように翼付針と呼ばれる持ち手が付いたものです。俗に「チョウチョ針」と呼ばれてますね。

獣医さんが行う時は翼が無いぶっとい針でぶす〜っとやられるのですが(それも長い針なのに根元まで刺してる!)、「これでやってみる?」と言われましたがさすがにそれは辞退しました。
でも、この太い針のほうが1,2分点滴時間を短縮できるんですが・・・。ちなみに我が猫では、チョウチョ針で250mlを入れるのにおよそ6分かかります。

左が獣医さんが使用する針、右がチョウチョ針です。

点滴パックは人肌に温めておきます。最初は湯煎にかけていたのですが、電子レンジで温めても良いそうです。
耳近くのほっぺたに当ててみて冷たくないなぁと思うくらいでよさそうです。温かいなぁだと我が猫はちょっと嫌だったようです。熱すぎ?

人間に点滴をするように、全ての器具をつないだら刺す前に液を垂らして管に行き渡らせておきます。人間の静注のように気泡を気にしなくていいそうです。多少入っても皮下なのでいずれなくなるそうです。でも、気泡を入れないほうがベターですよね。

針を刺して、チューブ途中に付いている緑のロック部品のロックを解除したあとは、点滴袋を手でむにゅ〜〜っと押して液を入れます。静注のようにゆっくりぽた、ぽた、と入れなくていいそうです。じゃぼ〜っと一直線になるくらいで落とします。
最初に見た時は驚きましたが、皮下の空洞部分に貯めるのでそれで大丈夫なんだそうです。これが徐々に吸収されていっておしっことして排出されます。

自分でやったときは猫が暴れて針は抜けるわ、一滴も入らなかったり、50mlも入らなかったりでパニックに陥ってしまいました。先生から「今は毎日やらないと数値がよくならない」と言われたのがプレッシャーというか、「毎日やらねば」と義務になっていたのでした。

入らないときは「やらないと死んでしまう!」と思い込み、病院にかけつけて院長先生(上記の先生とは別の人)から「そんなに思い詰めると飼い主が倒れてしまう。1日くらいやらなくてもまだ大丈夫だから。必ず250ml入れなきゃならないわけでもないし、今日50mlだったから明日は200ml頑張ってみよう、くらいに考えて。ダメだったら病院でやってもらおうという軽い気持ちで。これから先も長いんですから」と言われて落ち着きました。

当猫には悪いですが、やはり慣れ、数をこなすしかないのだと思います。おそらく獣医さんたちだって「初めて」があって、ずっとやってきて今があるのでしょうから。

さて、針の刺す場所、刺し方などは長くなりますので別項にて。

今日までやってきて言えるのは、「点滴がうまくいく究極のコツは猫が動かないこと」、つまり猫をがっしりとホールドすることがまず大事ですね。そうなると、押さえる人、針を刺して注入する人の最低2人の人員が必要になります。一人でやるときは猫の性格を踏まえ、それなりの準備が必要になります。

ちなみに、我が家の看板猫は雌で気性がちょっと荒いため、万が一点滴になったらすべて病院でやってもらおうと心に決めています。

冒頭の写真は、病院で点滴してもらった後の猫の様子です。背中に入れた輸液が左手付近に流れてひだ状になって溜まっているのがわかるかと思います。

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